アップルパイのリンゴはこれ!年中パイが作れる【👉おススメのリンゴ8種類】

アップルパイを美味しく作るための第一歩は、適切なりんご選びから!でも、「どの種類のりんごがアップルパイに合うの?」と悩んでいませんか?実は、りんご選びの基本は2つ。

シャキシャキ感を重視!
焼いたときに柔らかくなりすぎるりんごはNG。シャキシャキ感をキープできる品種が、パイ全体の食感を引き立てます。

果実が固いものがベスト!
焼き上がりでりんごが崩れてしまうと、パイの中身がベチャベチャに…。固めのりんごなら、形がしっかり残り、美味しさが際立ちます。

このポイントを押さえるだけでも、アップルパイの仕上がりがぐっと変わるんです!

では、具体的にどの品種がオススメなのでしょう?このブログでは、年中手に入るおススメのりんご8種類をご紹介します。最後まで読むとアップルパイを作る時のリンゴ選びに迷わなくなりますよ。

アップルパイに合うリンゴとは

地元のスーパーマーケットで売っているりんご。色々な種類があります。

アップルパイ用のりんごには酸味と甘みのバランスが大切

アップルパイを作る際、甘さだけに頼るのではなく、りんご本来の風味を最大限に引き出すことが重要。そのためには、甘味だけでなく「酸味」にも注目することって大切なんです。

というのも、酸味が程よく効いたりんごを選ぶと、パイ全体の味のバランスが整い、甘すぎず、さっぱりとした仕上がりになるからです。酸味はパイの甘さと絶妙に調和し、食べるたびに深みのある風味をもたらしてくれます。

アップルパイ作りにグラニースミスと紅玉が選ばれる理由:

豊かな味わい:
甘みと酸味のバランスが絶妙であり、アップルパイに豊かな味わいをもたらす。

独特の食感:
焼かれると、りんごの果肉が柔らかくなりつつも、一部はしっかりとした食感が残るため、食べているときに心地よい歯ごたえを感じることができる。

アップルパイに適した性質:
焼いても果肉が崩れにくく、その形を保つ。果肉がしっかりと残ることで、パイの中で「りんごの存在感」をしっかりと感じることができ、見た目も食べ応えもよい。

人気と伝統:
アップルパイの定番として広く知られており、多くのアップルパイのレシピで使用されている。そのため、伝統的なレシピにもよく登場し、焼き菓子やスイーツ全般にも適している品種として評価されている。

酸味があるからこそ甘さが引き立つ:
りんごの酸味が加わることで、全体的な味わいがぐっと引き締まる。焼くことでりんごの糖度が増し、香りが一層引き立つため、甘いアップルパイでありながらも、しっかりとしたりんごの風味が楽しめる。

Apple chan

でも…リンゴの品種って季節で変わるし、グラニースミスは日本ではほとんど見かけないよね?紅玉も年中手に入るわけじゃないし…
what do I have to do?

アップルパイ作りのりんごは何品種か組み合わせる

アップルパイのりんご選びは、一つの品種だけでなく複数の品種を組み合わせることが一般的、ということご存知でしたか? 

甘さ控えめのりんご、シャープで酸っぱい味がするりんご、甘みの強いりんご、酸味がほどほどなりんごなどたとえ一皿のパイを焼くときにも6〜8種類のりんごを使うのは珍しいことではないんです。こんなことを考えながら、スーパーで入手可能なリンゴの種類を調べ、組み合わせを考えることは楽しいもの。

以下にりんごの品種のリストをご用意しましたので、品種選びにお役立てくださいね。

アップルパイと相性がよい8つの品種

果実が硬めで、シャキシャキとしたりんごがよく合います。

シャキシャキとしたリンゴ

1. ふじ
2.つがる

果実が硬いリンゴ:

3.千秋
4.紅玉
5.ジョナゴールド
6.グラニースミス

7.秋映え
8.シナノゴールド

ふじ

>10月下旬
>一般に出荷量は多く価格は安定しています。

組み合わせ方:甘みがあるため、酸味のあるりんごと組み合わせるとバランスが取れます。紅玉やグラニースミスと一緒に使うと、甘酸っぱい絶妙な味わいに。

 弱いやや弱いやや強い強い
甘さ     🍎
酸味   🍎  
    🍎 
食感     🍎
果汁少ないやや少ないやや多い多い
  • 国内の生産量位の代表的な品種
  • 果実の大きさは約300~400g
  • 蜜が入りやすく、酸味と甘みのバランスもよい人気No.1の品種
  • 低温庫での保存では、半年以上品質を保てるほど日持ちがよい
  • 果汁が豊富で味のバランスが良く甘味と香りはしっかりとしている
  • 歯触りもシャキシャキと心地よく人気が高いリンゴ


░ふ░じ░と░サ░ン░ふ░じ░の░違░い░
袋をかけて栽培したかどうかの違いだけです。

有袋栽培で育てたものには「ふじ」という名称がつき、無袋栽培のものは「サンふじ」になります。ちなみに「サン」という名前の付いている他の品種のりんごも栽培方法が異なるだけです。

袋をかけずに栽培されるサンふじは、ふじに比べて太陽の光をサンサンと浴びて育つため、甘味は強めになります。

つがる

>8月頃〜9月中旬
>8月頃から収穫できる中早生種

組み合わせ方:少し酸味が欲しい場合に適しています。ジョナゴールドや紅玉と合わせると、食感と味のバランスが良くなります。

 弱いやや弱いやや強い強い
甘さ    🍎 
酸味  🍎   
    🍎 
食感    🍎 
果汁少ないやや少ないやや多い多い
  • 果実の大きさは約300g
  • 「ゴールデンデリシャス」に「紅玉」を交配し育成した品種
  • 日本全体では、収穫量がふじに次ぐ品種
  • 花粉親が酸味の強い紅玉、薄いピンク色のつがるは酸味が少なく甘口で果汁が豊富。
  • 甘味とのバランスが取れていて風味も良好な品種
  • 果肉はやや硬めでシャキシャキとした歯ごたえが楽しめる

░見░分░け░方░
表面の色づきがよいものが良品のサインになります。つがるはりんごのシーズン初期に出回る品種なため着色が少し薄めのものもありますが、”熟していない”というわけではありません。

赤い色が濃くなくても、お尻の部分が黄色っぽくなっていればOKです。果汁を多く含むものは重量感があるため、同じ大きさでもドッシリ感がある方に果汁がより多く含まれている、ということになります。また、果皮が多少べたついているものは熟している、というサインです。

░特░徴░
つがるには有袋栽培のものと、袋を掛けずに栽培した「サンつがる」があります。無袋のサンつがるは色がやや薄めの場合もありますが、太陽をサンサンと浴びたことで甘味がより強くなるともいわれています。

千秋

>9月中〜11月頃まで
>10月頃が出荷の最盛期

組み合わせ方ふじやつがると組み合わせると、食感の違いが楽しめます。特に甘みを引き立てる役割を果たします。

 弱いやや弱いやや強い強い
甘さ     🍎
酸味     🍎
    🍎 
食感    🍎 
果汁少ないやや少ないやや多い多い
  • 果実の大きさは約平均250gと小さめ
  • 東光」 x「 ふじ」の交雑から育成されたりんご
  • 果肉は緻密、皮は薄目で皮ごと丸かじりするとパリッとして歯ざわりが良い
  • 果汁も多く甘味酸味共に強いため、全体に濃い目のバランスが取れている

果皮は緑黄色の地色に褐紅色の縞状に色付いてきます。色周りは全体によく、甲の部分だけ少し緑が残る傾向にあります。

ちなみに千秋は「秋映」や「美希ライフ」「きおう」などの親でもあります。

░見░分░け░方░
果皮が赤色に着色していて、持ったときに重みの感じるものを選ぶ。果皮に張りがあるかどうかも要チェックです。表面がベタついた感じのものは、完熟していて十分に甘いというサインです。

░特░徴░
りんごの中には熟すと表面にロウ物質が分泌されるものがあり、千秋もその1つ。(りんごは成熟するにつれてリノール酸やオレイン酸などの脂肪酸が増えてきます。これはロウ物質とよばれ皮に含まれています。)そのため果皮がベタベタしていても問題はありません。

紅玉

>9月下旬~11月上旬
組み合わせ方:甘いりんごと合わせると、酸味が引き立ち、全体の味が引き締まります。ふじやジョナゴールドとの相性がよいです。

 弱いやや弱いやや強い強い
甘さ    🍎 
酸味     🍎
    🍎 
食感   🍎  
果汁少ないやや少ないやや多い多い
  • 果実の大きさは約200gと小玉
  • 果皮は真っ赤。1800年頃にアメリカで発見されアメリカでは「ジョナサン」と呼ばれている古い品種
  • 酸味が強く香りもよく、生のまま食べると甘酸っぱくて濃厚な味わいが楽しめる
  • 生食の他にアップルパイ用に最適で業務用、家庭用共によく使用される
  • 10月下旬まで完熟させた紅玉は、蜜も入り甘みと酸味のバランスが楽しめる

ちなみに紅玉は親としても優れている品種で、ジョナゴールド、つがる、ひめかみ、あかね等多くの品種を誕生させています。

持ったときに重量感があるものは果汁を多く含んでいるサインです。紅玉はもともと小玉のため、サイズが小さくとも気にする必要はありません。

░特░徴░
紅玉の日持ちはあまりよくありません。そのため冷蔵庫、または温度の低い冷暗所で保存し早めに使用するようにします。また紅玉は成長を促すエチレンの量が多目なので、1個ずつ新聞紙に包むと鮮度を保つことができます。値段は他のリンゴと比べるとちょっと高めです。

ジョナゴールド

>10月〜11月
>長期間でも貯蔵ができるため翌年夏まで出荷されます。

組み合わせ方紅玉やグラニースミスと組み合わせることで、酸味と甘みのバランスが良くなり、味わいが深くなります。

 弱いやや弱いやや強い強い
甘さ    🍎 
酸味     🍎
    🍎 
食感     🍎 
果汁少ないやや少ないやや多い多い
  • 日本では収穫量がふじに次ぐ品種
  • 親は「ゴールデンデリシャス」×「紅玉」でアメリカのニューヨーク州農業試験場で育成された品種
  • 重さは約300~400gで大きめで、適度な甘味と酸味があり、濃厚な味わいを持っている
  • 果肉はシャキッとしており、食味が良い

果皮はツヤのある鮮やかな赤色をしています。完熟したものは表面が少しベタっとすることがありますが、これは「油あがり」という現象で、食べても問題ありません。

░特░徴░
ジョナゴールドは10月〜11月がシーズンですが、長期間貯蔵できるため翌年夏まで出荷されます。保存時は乾燥を防ぐため新聞紙で包んでポリ袋に入れ、冷暗所に置くと日持ちします。

皮ごと食べると良いです。また、切れ目を入れて「ウサギ」の形にカットすると見栄えが良く、ジャムやコンポート、スムージーにも利用できます。

グラニースミス

>11月中旬から12月まで
組み合わせ方:酸味が強いので、甘いふじやつがると組み合わせると、全体にバランスの取れた味わいになります。

 弱いやや弱いやや強い強い
甘さ    🍎   
酸味      🍎
    🍎 
食感     🍎
果汁少ないやや少ないやや多い多い
  • 海外で生産されており、国内での栽培は僅かで主に長野県で栽培されている
  • 果肉は硬く締りがあり、加熱調理しても煮崩れにくい
  • 加熱することで甘味が増す
  • 食感はパリッ、シャキシャキとする
  • 酸味が豊かで生のままかじると爽やかな酸味を強く感じる

グラニースミスはマリア・アン・スミスさんという女性により1868年にオーストラリアで育成された青リンゴです。名前から想像できるように、”スミスおばあちゃんのリンゴ” です。

オーストラリアで育成されたリンゴのため、スミスさんはオーストラリア出身と思いがち。でも実は英国出身。ナポレオン戦争の終結以降、生活がとても苦しくなりオーストラリアに移民していた時にこのリンゴができました。

このグラニースミスは紅玉と同様、よく使用されるりんごでプロには欠かせない品種です。酸味が強いことから「酸っぱいりんごは嫌い」という方でも、アップルパイ作りには最高のりんごです。

░見░分░け░方░
果実は硬くしっかりとしていて、皮は薄緑色のものを選びます。

░特░徴░
抗酸化作用の高いリンゴの中でも、最も高濃度のフェノールを含んでいる品種。さらに、ワシントン州立大学の最近の研究では、グラニースミスには他の代表的な品種よりも多くの難消化性化合物が含まれており、肥満対策に良い影響を与える可能性があることが分かっています。

秋映え

秋映えリンゴ

>9月下旬~11月初旬頃まで
›長野県オリジナルの品種

組み合わせ方ふじやジョナゴールドと合わせると、酸味と甘みのバランスが良く、食感も豊かになります。

 弱いやや弱いやや強い強い
甘さ      🍎  
酸味          🍎 
        🍎 
食感              🍎  
果汁少ないやや少ないやや多い多い
  • 甘味と酸味のバランスがとてもよい品種
  • 果実はの大きさは300g程の大きさで、果皮は濃い赤
  • シナノスイート、シナノゴールドと共に長野県のりんご三兄弟と呼ばれる
  • 果汁をたっぷりと含み、濃厚な味わい、香りもしっかりと強め
  • しっかりとした歯ごたえがある硬いタイプ
  • 加熱をしても食べ応えがある

果汁タップリで甘味もあり、酸味もやや強いことから、全体としては甘酸っぱいりんごに感じられます。

░見░分░け░方░
一般に皮がとても濃い赤に色づいたものは、長野の南の地方で採れ、赤黒くなったものは青森などの寒い地域で採れたものになり果皮によりどこで育ったかが判断が可能です。

░特░徴░
深紅のような濃厚な色合いの果皮のほか、果梗付け根のくぼみ周辺が黄緑色のまま残ることが多いリンゴです。

秋の季節に出荷されるこのリンゴは、他のりんごとは類を見ない、品種で食感がいだけでなく、果汁もあるリンゴ。信州のりんごの中でもブランド力があり、大きな存在のリンゴとされています。

シナノゴールド

>10月下旬~5月下旬頃まで
>長野県と岩手県が主な産地

組み合わせ方:酸味が程よいため、ふじやつがると組み合わせると、全体にまろやかさと甘さが加わり、食べやすい仕上がりになります。

 弱いやや弱いやや強い強い
甘さ       🍎
酸味         🍎 
       🍎 
食感       🍎
果汁少ないやや少ないやや多い多い
  • 果実はの大きさは350g程あり大きめ
  • 果皮は黄色で、太陽に当たった面がわずかに淡い紅色になる 
  • シナノスイート、秋映えと共に長野県のりんご三兄弟と呼ばれる
  • サクサクと引き締まった歯ごたえが楽しめる
  • しっかりとした歯ごたえがある硬いタイプ
  • 加熱をしても食べ応えがある

░見░分░け░方░
完熟すると黄色くなるので、緑がかったものよりは黄色のものを選んだほうがよいです。また軸周辺に薄茶色のサビが見られるものもありますが、これは甘味と酸味が充実しているという証拠です。果汁が豊富なものは、同じサイズでも持ったときに重量感があります。

░特░徴░
ジューシーでサクサクと引き締まった歯ごたえが楽しめ、甘味は強くほどよい酸味も感じられ香りも豊かです。シナノゴールドは貯蔵性に優れているため、翌年の初夏頃まで店頭に並べられます。

░イ░タ░リ░ア░人░に░も░人░気░な░リ░ン░ゴ░
このリンゴは、この品種の栽培権はイタリアに輸出され、イタリアでも人気となっている品種です。食文化のイタリアでポピュラーになったこのリンゴは、今後40%がこの品種になると予想されています。

因みにイタリアでは、見た目の色で「イエロー」という名称がついています。

同じ黄色いリンゴの種類のなかでも、酸味と甘味のバランスが絶妙でどの品種にも勝っています。

誰かを思って作るアップルパイ/そのひと工夫が思いやりに

手作りならではの魅力は、食べる人の好みに合わせて自由にアレンジできるところにあります。

アップルパイに使うりんごは、一般的に焼いても形が崩れにくく、ほのかな酸味と少し噛みごたえのある食感が特徴なグラニースミスのように果肉がしっかりした種類が最適とされています。しかし、

お年寄りや小さなお子さん向けには、柔らかく煮込みやすい品種のりんごを選ぶのもおすすめ。特にお年寄りには、口当たりの柔らかいものが喜ばれる傾向があります。

そこで大切なのが、「誰のために作るのか」を考えることなんです。

りんごの品種を選ぶ段階から相手の好みを想像し、その人に合ったのアップルパイを作る。これこそ、手作りならではの楽しみではないでしょうか?

ぜひ、自分らしいひと工夫で、食べる人の心をつかむアップルパイ作りに挑戦してみてください!

アップルパイに使いたいりんごの品種のまとめ

アップルパイを作るためにマーケットに行ったときのアップル売り場

アップルパイは、選ぶりんご次第で無限にアレンジが可能。紅玉やグラニースミスのような定番のりんごで王道の味を楽しむも良し、食べる人に合わせたカスタマイズで特別感を出すも良し!

ただし、季節によって出回るりんごの種類は異なるため、その時期に入手できるもので、果実が硬めでシャキシャキするリンゴ、甘さがあるリンゴ、酸味があるリンゴなど、数種類合わせてアップルパイを焼くのもオススメです。

そして、何と言っても、食べる人によってりんごの品種を色々と工夫ができるところが、手作りアップルパイの良いところ。選ぶりんご次第で無限にアレンジが可能な手作りの楽しさを最大限に活かして、自分だけの究極のアップルパイを作ってみてくださいね。

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