✌【パイ用のパイ皿5種類を比較してみた】使う前に知っておきたい長所と短所👀
パイを焼くパイ皿って、
•パイの仕上がりにどのような影響があるのかな
•オーブンで焼く時間に影響するのかな
•パイ皿の種類によって何がどう変わるのかな
•パイのお皿は種類が色々あるけれど、一番良いのはどれかな
この記事は、パイ皿は見た目よりも機能を重視し、パイ皿の素材がもたらす長所および短所について、まとめています。
ガラス、セラミック、金属、スキレットなどの種類により、出来上がりに違いが生じます。その内でも、
使い勝手がよいのは、金属性。なんといっても軽くて、熱の通りも良く、お値段も安価。なるほど、古き良きアメリカの時代から使い続けている理由が分かります。
とは言うものの、パイ作りは個々の好みに合わせて、楽しく作りたいもの。なので自分好みのパイ皿を選んだほうがいいですよね。
それぞれの特徴を理解し、お好みのパイ皿を見つける参考になれば嬉しいです。
ケンタッキー州在住。アメリカからオンライン料理教室を開催しており、初めからおいしいアップルパイが焼けレッスンは人気クラスの一つ。
アップルパイを焼く際にどんなパイ皿を使うかは、レシピや作ったパイの用途によって変わるものです。家族のため、パーティ用に、プレゼント向けになどなどその時に合わせてパイ皿の種類を変えてもよいでしょう。
ベーキングで使用する道具は、一度購入すれば一生使えるものがたくさんあります。そのためジックリと考えてから選ぶに越したことはありません。
金属製のパイ皿
【短所】
- ノンスティックのものは、パイを切るときにコーティングが剥てしまうので注意が必要。
【長所】
- アルミやスチール製のパイ皿は、熱伝導が速く素早く均一に温まるため、サクサク、パリッとしたパイ生地が焼ける。
- 軽くて持ち運びもしやすく、ブロイラーの下にも置ける。
- 熱伝導がよいことから、ブラインドベーキングにも適している。
ブラインドベーキング⇒パイ生地やその他のペストリーを詰め物なしで焼くプロセス。生地の生焼けを防ぐ時などに使います。
【ちょっと一言】
色の濃い金属は、薄い金属よりも早く焼き色がつきます。
ノンスティックでないパイ皿を使う時は、生地がお皿に付いてしまうため、オイルスプレーをまんべんなくかける、もしくはオイルまたはバターをお皿に塗ります。
さらにそこへ、小麦粉をお皿全体に振りかけたあと、逆さにして軽くたたき、余分な小麦粉を振り落とします。ここに生地を置くと生地の付着を防ぐことができますよ。
使い捨てのアルミ皿
【短所】
- しっかりとした硬さがない
- パイを切る時にパイ皿も一緒に切れてしまう場合がある
【ちょっと一言】
フィリングを入れた後、パイ皿が重くなり縁を持つと、その部分だけ曲がってしまい、生地が変形することがあるんです。柔らかい素材なのでそうなってしまうんですよね。
このような場合は、パーチメントペーパーもしくはアルミホイルを敷いたオーブントレイにパイ皿を置いてから、パイフィリングを詰めるとよいです。
これは、オーブンで焼いている間、フィリングがぐつぐつとなり、オーブントレイに流れ落ちることもあります。
フィリングの煮こぼれがトレイに着くとネバネバし、焼いている間のこぼれた部分が焦げてしまうことがあります。また、煮こぼれをそのままにしておくと、トレイの熱が取れた時に、トレイにビッタシとくっついて取り除きに手間がかかります。
アルミホイルもしくはパーチメントペーパーを敷いておくと、トレイの後処理が楽ちんですよ。
【長所】
- 熱伝導が速く素早く均一に温まるため、サクサク、パリッとしたパイ生地が焼ける
- プレゼントや野外でのイベントには使い勝手がよい
- 軽い
- 安価
ガラス製のパイ皿
【短所】
- ガラス製は金属製に比べると熱が徐々に均一に伝るため、加熱が遅く若干焼き時間が長くなる。
- 冷凍庫から高温のオーブンに移したりすると、急激な温度変化にさらされパリッと砕けることがある。そのため、パイ生地を冷やしてからオーブンに入れるとサクッとした生地ができあがるが、素材上、この工程を省く必要がある。
【ちょっと一言】
ガラス割れを防止するには、強化ガラスよりもホウケイ酸ガラス方が丈夫で割れにくいという特徴があります。ガラス製がお好みの場合は、こちらの素材のほうが安心。
ホウケイ酸ガラスは、温度が上昇しても熱膨張の割合は低く通常のガラスのように極端な温度変化にも対応しするため、高級レストラン、研究所、ワイナリーにも重宝されてます。
【長所】
- 底の部分が見えるため、パイを取り出すタイミングが分かる。(パイが焼き上がったかどうかを判断する能力に自信がない場合は、ガラス製のパイ皿を使うとよいですよ)
セラミック製パイ皿
一般的な金属やガラスのパイ皿よりも大きくて深めの皿が多く厚さも違うため、その容量に合わせてレシピを調整する必要がある。
【短所】
- 熱伝導は遅く、ガラスや金属製よりも焼きあがるまで多少時間がかかる。
- なかにはパイ生地の弾力性を損なうと感じるパン職人もいる。
- 底が見えないなため焼き上がりの確認ができない。
- セラミックは冷凍庫からオーブンへ、そしてブロイラーの下でも安全なはず。しかし、必ずそうとは限らないため、メーカーの説明書をよく確認する必要がある
- 重さは、ガラスや金属製よりも重い。
- ガラスや金属製のものよりも価格が高い。
【長所】
- セラミックはガラスや金属よりもゆっくりと加熱され、熱の保持力が高い。
- パイをカットするときも生地がパイ皿にくっつかないため、スムーズに取り出せる。
- リンゴに火がしっかりと通り、余分な水分がでることを防げる。
- きれいな色と楽しい形が特徴で、お皿の大きも色々。
キャストアイアン・スキレット
【短所】
- 非常に重い
- 周りに縁がないため縁が平にあるパイ皿のほうが使い易い
- 扱い方、手入れが面倒
【ちょっと一言】
キャストアイロンをオーブンから取り出す時は、熱くて重いので、ミトンをした両手でハンドルをしっかりと握り取り出すようにします。
一度購入したら、何十年も使えますが、ゴシゴシと力をいれて洗うとコーティングがはがれるんです。
こうなってしまうと、アイロンパンの表面が滑らかではなく生地がくっついてしまいやすくなります。このようになってしまったら、フレックスシードオイルなどで、スキレット全体をコーティングし高温で1時間ほど加熱する必要があります。
(スキレットは奥が深いです。スキレットを正しく扱うとノンスティックフライパンのようになりますよ。)
【長所】
- 熱伝導率が高く、熱が鍋底に均等に分散されるため焼きがシッカリとし、生地もさくっとした仕上がりになる。
- りんごにもしっかりと火が通っていながらも、余分な水分は出ない場合が多い
- 冷凍庫でも冷やせるため、凝ったデザインを施したい場合は、上生地の模様をしっかりと残せる。
- 鋳鉄製スキレットは、溶けた鉄で砂型を埋めることによって作られているため、これが固まって完成した品は非常に重く頑丈になる。
- 高温に耐えることができる。
- 他の調理器具では起こり得ない磨耗や破損にも強い。
- 鋳鉄製スキレットは一つの素材で形成されているため、ハンドルが時間の経過とともに緩んでくる、という心配がない。
- きちんと手入れをすれば、何年でも使える。
まとめ
種類が豊富なパイ皿。どの種類も、良し悪しがありますが、その中でも熱伝導率が高いのは金属製や、スキレットです。セラミック製やガラス製は見た目がきれい。でも、耐久性と伝導率は購入前に要チェックです。
アップルパイの本場アメリカでは、伝統的なパイ皿は金属製。長年に渡り使われているのは軽い、熱がパイに通りやすい、安価である、等の理由からかもしれません。
ただし、ノンスティック加工が施されているパイ皿は、カットするときに傷がパイ皿につかないよう注意しましょう。パイの種類に合わせてパイ皿を選ぶのもよし、使い慣らしたものをずーっと使い続けてもよし。
新品を購入するのもよいですが、アンティークなパイ皿もなかなか素敵なのがありますよ。
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